お灸の少し変わった使われ方
こんにちは
鍼灸サロンつかさです。
吉田兼好、松尾芭蕉、清少納言、(二代目)市川團十郎
上記の名前、一度は聞いたことがありませんか。
様々な作品を作った方々の名前で、学校の教科書でも見たことがある、というかたもいらっしゃると思います。
実は、それぞれの作品の中にはお灸に関する言葉が使われているものがあるのです。
今回はお灸の少し変わった使われ方についてご紹介します
まず、吉田兼好の「徒然草」。
鎌倉時代末期の随筆で【つれづれなるままに~】
からはじまる文に覚えがある方も多いのではないでしょうか。
この作品の第百四十八段※。足三里のお灸についての一文があります。
※原文はぜひ調べてみてください!
松尾芭蕉も「おくのほそ道」にて同じく足三里の灸について。
さらにさかのぼり平安時代の「枕草子」が代表作の清少納言。
清少納言は藤原実方と親しい間柄に合ったと言われていますが、その二人の短歌のやり取りのなかで「さしも草」というお灸で使用される”もぐさ”という言葉を使用して燃えるような思いを伝えています。
(ちなみに藤原実方の歌は百人一首の51番です)
時代は少し戻り、歌舞伎で有名な江戸時代の二代目市川團十郎。
え?歌舞伎?と思う方も多いはず。
しかし、「傾城雲雀山」でもぐさ売りを演じたことをきっかけに、二代目市川團十郎は地位を確立していっています。
さらに、このもぐさ売りから歌舞伎による宣伝(売り口上)が広がっていきました。
これは、話す練習としても使用される【拙者親方と申すは~】にはじまる「外郎売」も似たようなものにあたります。
今でいうところのTVCMのようなものかもしれませんね。
その他にも、落語「強情灸」
さらには中国の「三国志」でも出てきていたとか。
様々な作品にこれだけ出ているということは、
お灸に対してある程度の親しみがあった、ということでもあるのではないのでしょうか?
ぜひ皆さんも古典作品に含まれるお灸を探してみてくださいね!